【症例の紹介】
Pump Bumpの新鮮症状は、少し触れただけでもとても痛みます。
炎症がひくまでは、この状態が続きます。過去にリンデロン(ステロイド)注射やNSAIDs(非ステロイド系消炎剤)の服用などで経過観察をしましたが、どれも効果的ではなかったです。特に、運動選手は痛みの為にプレーに支障をきたすほどでした。
結果、ラバーパッドなどで患部を覆い、触れない様にすることが必要だと判断し、施行すると経過が良かったので紹介します。
●踵の後ろに赤く腫れがあり、触れるととても痛みます。
●アキレス腱と皮膚の間にある、滑液包が炎症し腫れた状態です。
●原因は、新調した靴が硬かったり、サイズが合っていなかったりで滑液包が擦れて炎症を引き起こします。
用意するものは①レナサームと②5㎜厚のラバーパッドです。
●レナサームは、熱により軟化形成し常温で硬化するキャスト材です。
●ラバーパッドは、ホームセンターで購入できます。
レナサームとスラバーパッドをU字型に切り出し踵の形に成型します。
●レナサームとラバーパッドと張り合わせて踵に成型します。
●やや足を長めにつくり後で、適当な長さに調節します。
●実際に選手に装着し、動いてもらいU字パットがアキレス腱にあたっていないかなどのフィーリングを確認し足部分の長さを調節します。
●U字パットの足部分の長さの調節ができたら、ラバーパッドとレナサームが剥がれないように自着包帯で巻いていきます。
●U字をさかさまにし、U字パットの足部分の隙間が患部に空間ができるようにあてがいます。
●運動時はずれないように、ガードテープで固定しますが、普段は包帯や靴下の中に直接入れて使用します。
●腫れがひくこともあれば、腫れたままの場合もありますが、痛みがなくなれば使用中止です。
●ラバーパットだけだとすぐにヘタってしまい、ペラペラになるのでレナサームで硬さを補強した方が塩梅がいい様に思います。